塗装時の変形を抑える実験(1)

ちょうど1年前の今頃にも、木彫に液体ガラスを施工するために「接着と塗装の実験」をしていました。

当時は、お湯に4時間漬けるところ、途中で変形したため2時間で引き上げ、その後、水分を含んだ木が柔らかいうちに、なんとかクランプで挟んで、変形を抑えながら乾燥させることができました。しかしこの工程は見直す必要がありました。

というのも、仕上げてしまった木彫はクランプが滑ってうまくいきません。ハトはたまたま安定する箇所があったので、そこを挟み、なんとか塗装できたのでした。

昨年のハトを制作する際、加工に失敗したものがあったので、今回の実験に使うことにしました。

羽根の部分が、失敗した箇所です。CNC加工中に木が動いて穴があきました。そこで大きめの穴をモデリングして加工し、穴と同じシルエットの木材をはめこみました。しかし、隙間ができてしまったので、失敗作としていました。今回この隙間を変性シリコンの接着剤と磨いた際の粉を練って、埋めています。これも小さな実験のひとつ。

仕上げたハトに、φ8mmの穴をあけました。ここにヒノキの丸棒をさしこみ、動かないようにする予定です。ハトもヒノキなので色も隠れてくれるとうれしい。台座の部分は、穴の中をステンレスのネジで固定し、穴表面を丸棒で隠すことにしました。

丸棒が片面だけにあると違和感がますので、反対側まで貫通させています。

80度のお湯につけて沈めて、4時間耐えられるのか。

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3時間ほど経過。

すごいです!以前は2時間で、背中や、口ばし、しっぽなど、貼り合わせた面の接着が、木の変形に負けて剥がれて、隙間になっていました。

4時間耐えることができたので、冷たい液体ガラスの液にさらに4時間。

今日はここまで。もう夜中になっていたので、次の日の朝までつけておきます。