マスラックスの木の彫刻を削ってくれるCNCは、OpenBuiledsという団体のLeadCNCという名前のものです。オープンソースに設計されていて汎用的な部材で拡張できるのが特徴です。今回はそのCNCのXYZ軸を動かしているモーターに「クローズドループ」という機能を追加して、「位置保持機能つきモーター」にグレードアップする途中報告になります。
今使っているCNCは、門の形をしたCNCで、XYZの3軸を動かすために、モーターが4つあります。XとZ軸はモーター1つで動きますが、Y方向(奥行き)はモーターが2つついていて、それらのモーターは制御基板から信号をうけとって同時に動きます。
Y軸は2つのモーターが理論上は同じ動きをするはずですが、うっかりミスで片側がずれることがあります。そのうっかりミスとは、木屑や木片が挟まったり、制御基板の放熱が足りなかったり。Y軸の片方がそうなれば、平行に動くはずのX軸が斜めになってしまい、それが気が付きにくくて、削り終わってからその失敗がわかることがあります。
長い時間かけて加工して、そのうっかりミスで、大切な木が台無しになってしまうと、本当に申し訳ない気持ちになります。なので、失敗すると次はなんとかしたいと、いろいろ調べています。
そんな中、今回「クローズドループ」のモーターをみつけました。しかも、今使っているモーターや回路を生かすことができて、ローコストです。クローズドループにすると、回転位置を覚えててくれるので、ズレが起きにくくなるみたいです。Youtubeの動画をみてると、同じ理由で失敗した3Dプリントがあって、「NO MORE LAYER SHIFTS!」って、そうそうこれこれ!って思います。
しかし、マニュアルがなく、型番をもとに調べてるのですが、なんと購入したものがもう販売しておらず!
似た型番のものを探し、設定してますが、まだよくわかっていません。
まずは手元のモーターの配線が4本なのに対して、見本で購入したモーターつき基板のほうが7本あり、配線を確認。モーターの型番を検索してPDFを探してみて、これだろうと見るのですが、ケーブルの色が違うので、総当たりのローラー作戦に。
配線を整えて、回転するのを確認。
ここからよくわからないのです。
購入したものはこちら「BIGTREETECH S57B V2.0」です。ですがBIGTREETECHのサイトからダウンロードでリンクされるGithubには、S42B V2.0の型番しかありません(おそらく小型モーター用)。なんとなく、少し違うけどこちらが本家かな?MKS-SERVO57B
そして、中央にあるDIPスイッチ。おそらく、小型モーター用と操作方法は変わらないだろうと思って、マニュアル通りに設定してます。さっきのYoutube動画もS42Bのもので、それを参考にキャリブレーションまでできましたが、そのあと「クローズドループ」になってるのかどうか、詳しくわかっておりません。「モーターが間違った方向に動いたらぎゅいっと戻る」っていう動作ができないので、オープンループ状態なのかなと思われます。
4番をオンにして
キャリブレーションする(このあとモーターが右に200回、左に200回、ピクピク動きます)
3番をオンにすると、クローズドループになる(はず)
S42BのPDFマニュアルを読んでみても、3番をONにすると「クローズドループ」になってOFFにすると「オープンループ」になる。1〜2番を「subdivision」にあわせて設定する。確認すると「32」だったので、1〜2ともOFFにする。と、うまくいくはずなんだけど・・?
ひとまず、モーターに基板を取り付けて、オープンループだと思いますが、いつものCNCの動作通りにはできるようになりました。設定がわかったらまた、報告します!