RaspberryPi+PureData:ソースからインストール

マスラックスの作品の音響システムには、いくつか種類がありますが、作品「いしのこえ」や「ステラノーヴァ」あたりから、RaspberryPiという小さなコンピュータを使うようになりました。その中で音響生成ソフトのPureData(Pd)をつかって、複雑な音をリアルタイムに生成しています。今回はPdをソースからビルドしてインストールする方法についてです。

ふつうのインストール

RaspberryPiの通常のPdのインストールは、コマンドを1行実行すると、自動的にネットからデータをダウンロードして、アプリケーションとしてインストールされます。とても簡単なのですが、自動的にダウンロードされるリストに登録されているPdのバージョンが少しだけ古いものになっています。

Pdはミラーパケットさんが開発していて、割とこまめに更新され続けています。すごく感謝ですし、信頼のPd。せっかく最新のバージョンがあるのに、それを使えないのはもったいないですね。

いつもは少し古くても気にせず、そのまま使っていたのですが、今回は、パッチ(Pdでいうプログラムのこと)を動作させていると、不定期にPdが落ちてしまい、パッチを見直していたのですが、原因がわからず、最新のPdにしたらどうだろう?と思いたち、ソースからインストールすることになりました。

結論としては、最新のPdだと同じパッチでも、今のところ安定して動いています。


ソースからインストール

さて本題のソースからのインストールです。公式サイトで最新版のソースのアドレスを確認しておきます。アドレスはコピーしておくと便利です。

次に以下のような順番で作業していきます。

  1. フォルダをつくる
  2. そのフォルダに必要なファイルをダウンロードする
  3. makeする
  4. make installする

mkdir pd

cd pd

sudo apt install build-essential autoconf automake libtool gettext git libasound2-dev libjack-jackd2-dev libfftw3-3 libfftw3-dev tcl tk

wget https://msp.puredata.info/Software/pd-0.51-4.src.tar.gz

tar -xzf pd-0.51-4.src.tar.gz

cd pd-0.51-4
./autogen.sh
./configure --enable-jack --enable-fftw
make

sudo make install

これで、インストール完了なはずです。

うまくいくと、/home/pi/pd/pd-0.51-4/binの中に、ファイルができていると思います。

以上です。